東京国立博物館の 大江室長様から、懇切丁寧な回答を昨日いただきました。
残念ながら、
上野の博物館の「表慶館」には、
茨城県の稲田石(御影石)が使われていて、湯河原産「白丁場石」の使用記載は無いとの明快な資料を付けた回答をいただき、疑問が解決いたしました。
 大変ありがとうございました。

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湯河原白丁場石研究会 加藤雅喜 様

お便りを拝見いたしました。
表慶館の外壁に使用されている石についてですが、昭和48年に当博物館より編
集・発行された「東京国立博物館 百年史」によりますと、

「まず外壁工事であるが、外壁は、全部茨城県稲田産の花崗岩を四十八層から五
十五層に取り付けた。それも、各石ごとに四個のT字形錬鉄で煉瓦に密 着さ
せ、柱型には別製の引鉄物を使用した。また窓、入口及び柱型の上部はそれぞれ
の力に応じた繋ぎ鉄物とH形又は 〕〔 形などの軟鋼鉄梁を使用した。この外壁
の総石貼りは当初設計では一階外壁のみで、二階外壁は石材と煉瓦の混用であっ
たのを先に述べたように三十五年に至り 変更し、一階、二階通じて総石貼とし
たのであった。ところが、たまたま日露戦争が勃発して軍隊輸送のため石材など
の入手が思うように行かず、三十 九年竣工の予定は更に延期せざるを得なく
なったのである。なお、石壁の要所には、大滝産の花崗岩を利用して、絵模様彫
刻を施し装飾とした。この石 工事の請負業者は、神田今川小路の鍋島彦七郎
で、石材彫刻は深川の伊豆与二と服部与兵衛が請負った。」 (原文のまま)

と書かれています。
お便りにありました湯河原産「白石」の使用についてはとくに記述は無く、すべ
て茨城県稲田産「花崗岩」と記されております。
この資料は昭和48年に発行されたものですが、ここまで詳しく産地や施工方
法、請負業者などの情報が書かれていることを考えますと、当時の工事資 料を
もとに書かれたものと推察いたします。
建設当時の資料につきましては、

「表慶館建築並設備録(館資825)M2925」

という資料がマイクロフィルムで当博物館の資料館に保管されているとのことで
すので、資料館にお越しいただければご覧いただくことが可能です。
詳しくは、当博物館のホームページの資料館利用案内をご確認ください。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=138



早速、お礼の返事をメールいたしました。 ありがとうございました。
 今後の石材調べに、大変有効なお答えに感謝の意を伝えました。
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2013.08.31
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